2匹目の猫を迎える前に確認する賃貸ペット規約の頭数条件

目次
  1. まず「匹」という数字を探す
  2. 上限に収まっていても、承認が要ることがある
  3. 管理会社に電話して確認したこと
  4. 追加費用は「世帯」で上がるのか「頭数」で上がるのか
  5. 1匹目の登録が古いままになっていないか
  6. 更新の時期と重ねて読む
  7. 規約が厳しいか緩いかは、聞けば輪郭が出る

2匹目の猫を迎える前に確認するのは、規約に書かれた頭数の上限、その上限に収まっていても必要な事前の承認や届出、そして2匹目にかかる追加費用の3点です。この3つは別々の話ではなく同じ条項の裏表で、どれか一つが抜けたまま迎えると、あとから手続きの穴が表に出てきます。

2匹目の猫を迎える前に確認する賃貸ペット規約の頭数条件

私は今、2匹と暮らしていて、2匹目を迎えると決めてから最初にやったのは、新しい猫の情報を集めることではなく、2年前に交わした契約書を押し入れから引っ張り出すことでした。ファイルケースの一番後ろ、入居時に渡された書類の束。リビングのこたつの上に広げたところで、先住の猫が乗ってきて、ちょうど「ペット飼育」の条項の上に座りました。それを横にどかしながら読んだ、あの10分ほどのことを、順番どおりに書いておきます。

まず「匹」という数字を探す

契約書は分厚くても、目で追う場所は決まっています。「ペット」という語が出てくるページを、指でなぞりながら探す。たいていは後ろの方、禁止事項や使用上の注意が並ぶあたりに、小さな文字で書かれています。

そこで最初に探すのが頭数の数字です。ペット飼育可と書いてあっても、そのすぐ横に「1匹まで」と入っていることが多い。ここが2匹目の分かれ道になります。

「1匹まで」と書いてある物件で、承認も届出もなく2匹目を迎えることは、契約違反として扱われうる。これは規約の読み方として押さえておくべき線です。私が読んだときも、その一行で手が止まりました。1匹まで、というのは飼えるかどうかの話ではなく、この部屋で飼うと約束した数が1だという話なんですね。書いてある以上、勝手に2にしていい数字ではありません。

逆に「2匹まで」と書いてあれば、頭数の部分はクリアです。ただし、次に書く届出の話は残ります。

上限に収まっていても、承認が要ることがある

私が最初に見落としかけたのがここでした。頭数の条項から少し離れた段落に、「2匹目以降を飼育する場合は、あらかじめ管理会社に届け出て、承認を得ること」という趣旨の一文があったんです。上限は2匹。数字だけ見れば問題ない。でも、届け出をしないまま迎えれば、今度はその一文の方で引っかかる。

これ、読む順番を間違えると気づけません。数字だけを目で追って「2匹までだから大丈夫」と安心し、その下の一文を飛ばしてしまう。私は指でなぞっていたから拾えましたが、探しにいかなければ見つからない場所に書いてあります。

届出そのものは大げさな手続きではありません。電話かメールで「何月から2匹目を飼います」と伝えるだけ。ただ、タイミングは先である必要があります。猫が来てからでは事後報告になってしまう。

管理会社に電話して確認したこと

私は管理会社に電話しました。担当者は部屋番号を確認したあと、頭数の話よりも先に、鳴き声とにおいの話をしました。うちの物件は、数の問題で揉めるより、そこを気にするオーナーが多いのだそうです。

これが、この電話でいちばん持ち帰ったことでした。規約には頭数しか書いていないのに、実際に見られているのは別のところ。だから2匹目を迎えるときも、数字の確認だけで終わらせず、「2匹になると何を見られますか」と聞いておく。同じ会社でも物件ごとにオーナーの考え方は違うので、答えは物件ごとに変わります。

私がそのとき確認したのは、次のような点でした。

  • トイレの数と置き場所。2匹ならトイレは2つ、というのが私が受けた説明でした。部屋数が限られる間取りだと、2つ目を置く場所そのものが問題になります。
  • 共用部の使い方。ベランダや共用廊下にトイレやケージを置いていないか。ここは見られやすい、と言われました。
  • 退去時のクリーニング。2匹分の毛とにおいが前提になるので、1匹のときと同じ見積もりになるとは限らない。
  • 鳴き声、とくに夜。隣室との距離が近い部屋では、ここを先に心配される。

どれも規約に細かく書いてあるわけではありません。書いていないからこそ、聞いておく価値があります。私はこの電話を、「規約に何が書いてあるか」の確認ではなく、「この物件で2匹がどう扱われるか」の確認として使いました。

追加費用は「世帯」で上がるのか「頭数」で上がるのか

2匹目で気になるのがお金です。ここは物件によって考え方が分かれ、大きく二つの型があります。

一つは世帯単位で見る型。ペットを飼う世帯は敷金を上乗せ、退去時のクリーニングも定額、という形です。この場合は1匹でも2匹でも金額は変わりません。

もう一つは頭数で見る型。1匹目で決まった上乗せに、2匹目でさらに上乗せが乗る。あるいは2匹目から別途クリーニング費用が発生する。

どちらなのかは、規約の一文だけでは読み切れないことが多い。私の場合も、契約書には「ペット飼育の場合は別途定める」としか書かれておらず、実際の扱いは電話で聞いて初めて分かりました。金額そのものはここに書きませんが、確認すべきなのは金額の高低ではなく、上がり方の型のほうです。世帯単位なら2匹目で費用が動かない可能性があるし、頭数単位なら2匹目で一段上がる。同じ物件に住んでいても、この型を知らないまま迎えると、更新のときに驚くことになります。

1匹目の登録が古いままになっていないか

見落としやすいのが、すでに住んでいる猫の登録です。私の物件では、入居時に猫の名前と頭数を管理会社へ届ける決まりになっていました。ところが、担当者の交代や引っ越しの前後で、その記録が古いままになっていることがあります。

1匹目を迎えたときに何も届け出していなかった、という人もいます。その状態で2匹目を届け出ると、1匹目の存在からして今さら出てくることになる。手続きの順序としては、2匹目を迎える前に、まず現状を正しくしておく。1匹目の登録を直して、そのうえで2匹目を加える。逆にすると説明がややこしくなります。

更新の時期と重ねて読む

もう一つ、やってよかったのは契約更新のタイミングと重ねて確認したことです。賃貸の契約は、更新のときに条件が見直されることがあります。ペットの条項も、更新時の書類に新しい版として出てくることがある。

2匹目を迎えるのが更新の直前なら、更新後の条項で判断したほうが安全です。更新まで間があるなら、今の条項で確認しつつ、更新時に条件が変わる可能性も頭に置いておく。猫の寿命は長いので、2匹目を迎える判断は、次の更新だけでなくその先の何回かの更新をまたぎます。目の前の1枚だけで決めないほうがいい、というのが、迎えてから分かった実感です。

規約が厳しいか緩いかは、聞けば輪郭が出る

同じ「ペット可」でも、運用の厳しさは物件ごとに違います。外から見分ける方法はありません。ただ、管理会社に「多頭飼いの実績はありますか」と聞くと、返ってくる答えの温度でだいたいの輪郭が見えます。前例を具体的に話してくれる物件は、手続きの道筋も整っていることが多い。「原則として1匹です」とだけ返ってくる場合は、交渉の余地があるのか、そもそも前提が違うのかを、もう一段聞いたほうがいい。

大事なのは、聞いた内容を、規約のどこに書いてあったかと結びつけておくことです。電話の受け答えは担当者によって揺れますが、条項は動きません。揺れる話と動かない話を分けて持っておくと、あとで困ったときに立ち返る場所がはっきりします。

2匹目を迎えた日、私が最初にやったのは、新しい猫をケージから出すことではなく、契約書のコピーをもう一部作って、ファイルの前のほうに移すことでした。1匹目を迎えたときの書類の前に、2匹目の書類を置く。それだけのことが、次に何かあったときの順序を決めてくれます。

猫の爪痕

執筆者について

猫の爪痕

猫と暮らす年月が長くなり、爪とぎの跡や換毛期の抜け毛が部屋の景色に溶け込んでしまった人たちです。多頭飼い、引っ越し、シニア猫との暮らしをそれぞれに経験しながら、猫種ごとの性格や手入れの重さを日々の暮らしの中で見てきました。

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